「車のCG」はZ-FLAGの得意分野です。
大手自動車メーカー系のCMやWeb、プロモーション映像では古くから3DCGが使われ、マーカーを付けたダミーカーを撮影し、それをCGの車に差し替える(巻き替え)と呼ぶ手法が頻繁に行われます。
実写の背景にCGを馴染ませる作業は、AIが進化した現在においてもまだ手作業で行われ、また演出上の理由で本来ありえないライティングや映り込みの要望に応える事もありえます。
Z-FLAGは古くからこの系統の仕事に多く参加しており、モーターショー等で使われるプロモーション映像やCM、モデリング等の長年の経験とこだわりがあります。
そのような仕事は版権等の問題からなかなかWebに載せる許諾が取れないのが実情であるため、オリジナルワークとしてこのGTRムービーを制作しました。
背景の撮影、マッチムーブ、HDRI撮影、映り込み用建て込み素材の作成、GT-Rのモデリングからセットアップ、バレ消しと合成まで、全て弊社Z-FLAGスタッフによるものです。
モデリングではグランツーリスモの経験で培ったサブディビジョン前提での最適化されたモデリングをMayaにて行いました。
撮影にはレンタカーで実際のGT-R(ニスモではない、2014年型)をレンタルして行いました。
GT-Rの運転はひるま克治自身が行っています。
実写撮影の経験はほぼないため、カメラカーにリグを付けコントロールしながらの撮影には苦労しましたが、このカットだけはなんとか成り立ちました。撮影は許諾を取った上、箱根ターンパイクにて行っています。
車のマッチムーブはBlenderにて行い、タイヤ等のアニメーションはMayaで付けています。
木々の映り込みをCGの車にも乗せるため、撮影時に撮った資料から映り込み用のCG素材を制作し、映り込ませています。
レンダリングはVrayで行いました。最近の業務ではレンダリングにarnoldを使う事が多いです。
コンポジットではNukeを使いました。
撮影車がCGよりはみ出してしまう部分のバレ消しも、Nukeで行っています。
CGと実写のGT-Rを見比べながら、パーツごとにできるだけ色調整をして仕上げました。
特にタイヤ接地部分での背景とCGとの色合わせは気を使う部分です。
非常に微妙な色調整が直感的にしやすいのがNukeの強味です。
車とCGをわかっている人間が作るのと、そうでないのとでは作業効率に大きな違いが出てきます。
引いては納期とクオリティに響きます。
Z-FLAGは経験を活かし、必ず成果で応えます。