我々Z-FLAG CG TEAMには名物「眼の筋トレ(略して眼筋トレ)」というものを社員一同で行っています。
と言っても、眼筋のトレーニングをしてるわけじゃありません。
CG屋に最も大事なものは「眼」だと思うのです。
いくらテクニックがあっても、そもそもの方向が間違っていたら、仕事は効率的には進みません。
知識やテクニックより大事なのは仕事中に何かの判断をするときに間違った方向に行かないための選択眼・審美眼です。それは長年の経験でも得られるものですが、常日頃から意識していないと訓練できるものではありません。
ふだん電車に乗っているとき、映像を何気なく見たとき、「これを自分がCGで作ったらどうやるだろう?」「どうすればもっと良くなるだろう?」「この合成はどんな風に行ったのだろうか?」「この質感はなぜいい感じに見えるのだろう?」と、常に気を付ける日々の姿勢こそが早い成長の土台になると思うのです。
そんな事、CG屋なら普通にやっている事かと思っていたら、どうやらそうでもないんですね。せっかく映画を観ていても、ただの消費者になってしまいがちのようです。
プロのCG屋として生きている以上、「消費者として楽しむ眼」と「作り手としての眼」の両眼が必要だと思うのです。でも専門学校では、そんなこと教えてくれませんよね。
そこで私は、スタッフには週イチでそんな「ネタ」を持ちより、言語化して発表する機会を設けてます。
ネタはなんでも可。自分で撮った画像でもいい、ネットで見かけた動画でもいい。「何かを見て自分で思った事・感じた事」を自分の言葉で仲間に伝えるのです。
発表を見ていると、新しく気付く事、知らなかった事、「ああ、この人はこんなことに興味を持ってるんだな」という事が見えて、楽しいです。
アスリートに筋トレが必要ならば、CG屋にも筋トレと同じようなトレーニングがあってもいいでしょう。
常に意識して続ける気持ちが大事。
だから「眼筋トレ」なんです。
先日はその一環として、ちょっと前に発表された「CGごはん」の作品群を皆で批評しました。
みんなで自分の事は棚に上げてwワイワイとあーでもないこーでもないと意見を出し合うのは、とても楽しい時間でした。
こういった試みが、きっとスタッフ逹のレベルを底上げするものと、信じています。